こんにちは、こーやんです。
妊娠期間中はさまざまな身体の変化が起こります。些細なことでも母子ともに命の危機にさらされてしまうということもないとは言い切れません。
ここでは、前置胎盤での出産を経験した僕の妻が感じた命の危機を伝えたいと思います。
前置胎盤の妊婦さんは、前兆や痛みもなく大量の出血をするリスクが高く、そして出血が止まらずに多量出血をしてしまうことがあります。最悪の場合、命の危機にさらされてしまいます。
全前置胎盤だった僕の妻は帝王切開での出産でした。
前置胎盤の中でも1番重度の前置胎盤。
実際のところ、切開してみないとわからないと言われ、手術に望むことになった僕の妻の経験談です。
妻が全前置胎盤になりました
全前置胎盤の帝王切開の術式はシビアな内容で驚きました!
予定帝王切開日の約1週間前に主治医の先生から手術の説明がありました。
事前に心電図、MRI、レントゲンなどの検査をしていたのでその結果から説明がありました。心電図とレントゲンは手術に伴い、心臓、肺の大きさ、心臓の動きに問題はないか検査を行いました。
MRI検査は胎盤の癒着があるかどうかを検査するために行いました。胎盤に癒着があると大量の出血が起こる可能性が高く、止血できない可能性があると言われました。
心臓、肺は異常なし。緊張のMRI検査はMRI検査では癒着の可能性は低かったのですが、実際は胎盤が剥がれるか剥がれないか、癒着があるかは手術してみないとわからないと言われ、不安は拭えないまま手術をすることに。
麻酔は局所麻酔での手術です。
基本的には全身麻酔はしないとのことですが、赤ちゃんを取り出した後、出血が止まらず胎盤が剥がれない場合は全身麻酔に切り替えますと説明を受けました。
僕の妻の全前置胎盤は前壁だったので、全前置胎盤の中でも重度の全前置胎盤でした。
前壁とは、身体のおへそ側のことを言います。その逆の後壁とは、身体の背中側のことを言うそうです。
子宮口は胎盤にがっつり覆われて、なおかつおへそ側にべったり胎盤があったので、手術の難易度も高いと言われて撃沈でした。
子宮摘出の覚悟
子宮摘出になる可能性はあるのか?
私の場合は、子宮の止血ができない場合、摘出しますと説明されました。
子宮摘出なので、卵巣や卵管は残したままになります。摘出した場合、女性ホルモンは残っているが、生理がなくなる、妊娠不可。衝撃的な内容に心がついていけませんでした。
前置胎盤の場合、子宮口付近に胎盤があるため胎盤を取り除いた後の子宮の収縮が弱く止血しにくい、そして万が一、癒着していた場合は出血が多くなり、癒着浸透度によるが、止血は難しく摘出するしか方法がないと説明を受けました。
リスクとしては摘出するのは半々くらいだろう…。確実に子宮温存させられる、大丈夫だとは言い切れないと言われました。
妻は手術、出産をするとともに身体の一部を失うかもしれないという恐怖だったと思います。
ましてや子宮を摘出してしまったら、もう子供が産めない。女としての機能がなくなってしまう。と妻はとても不安でした。
前置胎盤は命の危険を覚悟が必要
前置胎盤だと診断されたら、ただ一つ帝王切開での出産しか選択肢がありません。しかし、母子ともに命を守ることのできる最大の方法でもあります。
それしか選択肢がないからこそ、最悪の場合は命の危機にさらされる可能性がゼロではないことを教わりました。
前置胎盤は、子宮摘出して済んだなら良い方だよと言われるほど命を落としかねないリスクのある出産だと言われてます。
普通分娩でも無痛分娩でも帝王切開でも、命がけで出産することには変わりがありませんが、前置胎盤は特にリスクのある出産だということを少しでも知っていただけたらと思います。
出産は安心できない
前置胎盤はリスクのある出産です。
過度な癒着胎盤でない限りは子宮温存可能ですが、止血できず命の危機にさらされてしまった場合は子宮摘出の可能性があるほど大きな手術です。
僕の妻の場合は胎盤を剥がしたり止血するのに予定よりも時間がかかってしまいましたが、子宮温存することができました。
出産は安易に考えている人が多いと思いますが、今回の全前置胎盤になった妻を見て、「簡単な出産はない。みんな命がけで出産」という事と「大変な想いで生まれて来てくれた娘にありがとう」という気持ちを忘れずにしていきたいと思いました。