こんにちは、Web系フリーランスのこーやん(@koyan_100)です。
日本政府が推しまくっているリモートワークなどの働き方改革によって、再びフリーランスが注目されています。
フリーランスを目指している人や憧れている人はこんなイメージが多いのではないでしょうか。
- フリーランスは、時間にとらわれない自由な働き方ができる
- 人付き合いがなくて気楽そう
- ノンストレスで働けそう
- おしゃれなカフェで作業できるから憧れる
僕はフリーランスになって8年目ですが、今でも知人から「フリーランスって良いなぁ」って羨ましそうな目で見つめられることがあります。けれど良い事もありますが、そればかりではありません。
そこで今回は、実態やこれからフリーランスになるための準備することなど、フリーランスの独自目線でご紹介していきます。
これからフリーランスを目指している人やフリーランスになりたくて憧れている人はきっと役に立つはずですので、最後までご覧ください。フリーランスの本音も暴露します。
もし、宜しければ僕のプロフィールもご覧ください。
フリーランスとは?
まず、僕が考えているフリーランスについてご紹介します。
フリーランスとは、技術力がある人が企業などの団体に所属しないで仕事することをいいます。
厚生労働省内の資料にはフリーランスの定義が以下のように書かれています。
特定の企業や団体、組織に専従しない独立した形態で、自身の専門知識やスキルを提供して対価を得る人
引用:フリーランス白書
僕のフリーランスのイメージはWeb系に携わっている人やネットを使って仕事をしている人だったのですが、フリーランス白書のように自身の専門知識やスキルを提供しているのも該当するなら、大手建築メーカーからの仕事で働いている大工さんもフリーランスに該当するかもしれません。
しかし、本記事では業種が広がるとご紹介する内容の幅も増えてくるため、ネットを活用して仕事をしている人のことをフリーランスとします。
フリーランスと個人事業者の違い
フリーランスをしていると、個人事業主との違いってなんだろう?って考えることがあります。僕自身も開業当初は悩んでしまいました。
個人事業主とは法人(株式会社)ではなく個人として開業届を税務署に届け出していることを指します。例えば、小さな飲食店や個人商店などは個人事業主となります。
フリーランスには実店舗がありませんが、飲食店や個人商店と同じように申告をしているので個人事業主といえるでしょう。ですので、フリーランスが個人事業主といっても問題ありません。
僕は顧客との打合せ時には個人事業主として、勉強会など同業種が集まる場所ではフリーランスとして使い分けています。
大きな理由としては、顧客に「フリーランスです」というよりも「個人事業主です」と認識してもらった方が事業が軽く見られず、今後の仕事発注にも影響されにくいと考えているためです。
僕は様々な業種の方々と話す機会がありますが、フリーランスという言葉は、1人で小さく展開していると見られがちなイメージですね。
フリーランスになるまでに準備すること
フリーランスは企業に所属しないので、開業するまで自分で準備しなければいけません。また、責任も発生してきます。
僕が開業したのは2012年で、今より情報が少なくて大変でした。開業手順についても無知だったので、何からすればいいのか分かりませんでした。
そこで、開業するまでに抑えておきたい項目をまとめてみました。
フリーランス専用の銀行口座を作る
お金のやり取りは、プライベートとフリーランス(事業用)を分けた方が売上や収支が理解しやすいのでおすすめです。
個人事業主なので、使い分けなくても良いという考えもあるのですが、事業用として新たに銀行口座を作った方が、お金の流れが分かりやすくなります。
僕の場合は、地元と隣県のクライアントがいるので、地方銀行の口座とネット口座の2つを新規開設して、クライアントへ請求書を発送する時に案内しています。
クライアントは、入金時の手数料を少しでも抑えたいと考えますので、1つの銀行口座だけよりも選択肢を与えた方がストレスにもならなく、親切だと考えた結果です。
実際、クライアントからの入金確認すると地方銀行と楽天銀行で5:5の割合となっています。
クレジットカードを用意する
クレジットカードも銀行口座と同じように、フリーランス専用で作った方が良いでしょう。
僕の場合、ネット広告やココナラ、ランサーズへの支払いをクレジット決済でしています。その際、フリーランス 用とプライベート用で分けた方が、月別明細を確認した時に管理しやすくなります。
また、クレジット限度額は収入によって左右されますが、可能な限り上げた方が良いです。
僕は以前、限度額30万円でしたが、様々な支払いが重なってしまって、ショッピング時のクレジット決済でエラーになってしまった月がありました。
そんなトラブルにならないためには、限度額を上げるだけで回避できます。
ちなみにこの時をきっかけに限度額を30万円から300万円に引き上げたので、安心です。
人脈を多く作る
フリーランスに限った事ではありませんが、人脈作りはとても大切です。
仕事を受注する際に大切なのは信頼です。フリーランスはネット内がメインというイメージがありますが、ネットでも信頼があると強いです。
僕の場合、同業の人脈作りだけでなく、異業種との人脈作りも心がけています。
同業者間では業界内で当たり前のことを耳にすることがありますが、異業種からだと新鮮な情報や集客方法を集めることができるからです。
その異業種から聞いた情報を仕事に活かすことで、新サービスだったり新事業が生まれることもありますよ。
まだまだ僕も発展途上ですが、人脈を通じて仕事依頼を受けたり、異業種でしている集客法を取り入れたり出来ているので、人脈作りは大切です。
フリーランスになるまでだけでなく、なってからも人脈作りを欠かさないようにしましょう。
快適な仕事環境を作る
フリーランスは技術力が大切です。
そこで、技術力が十分発揮できるように部屋やツールなど、仕事環境を整えるようにします。
僕はWeb系フリーランスなので、開業する前にパソコンスペックを最大限に上げて、無料のセキュリティ対策から有料に変更しました。
そして、24時間いつでも落ち着いて仕事ができるように作業できるスペース(8畳ほどの部屋)を設けて、リフォームしました。フリーランスの場合、相手の顔を見ながら仕事するわけではありませんので、いつでも同じ品質で納品できるために仕事環境を整えることは、とても大切です。
開業届をする
フリーランスは個人事業主と同じなので、税務署に開業届を提出します。
開業届は税務署で用紙をもらって記入、もしくは国税庁のホームページからダウンロード後、印刷して記入します。
記入したら、管轄する税務署へ持参して提出となります。
僕が開業届を提出した時は緊張しましたが、担当者が3分ほど確認したら終わるほどあっという間で、つい「もう終わりですか?」と話したほどでした。
現在、フリーランスで活躍されている中で開業届していない人がいるようですが、提出した方がメリットがあるのでおすすめです。
ちなみに僕のところに「フリーランスで活動していますが、使ってください」という人から問い合わせが来ますが、開業届していないという方がいます。
例えると、ケーキ屋へお菓子作ったから買ってくれと持ち込む主婦のようなもので、ケーキ屋側からすれば不安しかありません。
「あまりフリーランスでやっていこうとしていないのかな」や「制作途中でやっぱフリーランス辞めますってなったらどうしよう」とか、そういう不安があるため開業届の提出は必要です。
本気でフリーランスするなら、開業届しましょう。
青色申告承認申請書を提出
開業届を出すのなら青色申告承認申請書も提出しましょう。
個人事業主になると、確定申告を毎年します。その確定申告には、白色と青色申告があって青色申告の場合、最大65万円の控除を受けることができます。
さらに事業主を生計を一つにしている配偶者で仕事を手伝っている場合は、専従者給与として経費を算入することができるので、節税につながります。
青色申告になると、白色より控除される金額が増えるので売上があるフリーランスにはメリットがあるのですが、大変なのが帳簿の付け方。
フリーランスになるきっかけで覚えることも大切ですが、帳簿の付け方で時間がかかってしまって仕事に影響が出てしまうという考えがある方は、記帳代行サービスがおすすめです。
僕も記帳代行サービスを利用しているのですが、領収書をまとめて送るだけで、青色申告まで作成してくれるのでとても時短に繋がっています。
それ以外では、会計ソフトのfreeeなどを活用することをおすすめします。
契約書の準備
開業後にクライアントや企業とのやり取りで欠かせないのは契約書です。
現役フリーランスの中でも契約書をしない人を見かけますが、トラブルになった時に守ってくれるのが契約書ですので、お守り代わりとして必要です。
僕はクライアント受注向けと制作企業受注向けの2種類で契約書を用意しています。
Web制作を発注してくれるクライアントとの契約はサイトの維持管理に関する内容になっていて、制作企業から受注する場合の契約は秘密保持に関する契約書になっています。
そして、基本的に契約書の準備は、支払いを受け取る側がするべきと考えています。
お店に例えると分かりやすいと思いますが、領収書はお客が準備しないで事業側ですよね。それと同じように受注側が契約書を準備した方が親切ですね。
僕が以前、フリーランスのカメラマンに案件を発注したことがあるのですが、「そしたら契約書を作って送ってください」と言われたことがあります。
「なんでや?」普通は逆ですよね。(笑)
僕はこういうところで発注者からの信頼獲得できると考えているので、お金のやり取りや契約書については細心の注意が必要です。
印鑑の準備
契約書を作成したら印鑑の準備もしましょう。
顧客とのやり取りが増えると、契約書や請求書、領収書で印鑑が必要になります。中には電子印鑑でもOKといってくれるクライアントもいますが、十人十色あって、それでは困るというところもあります。そんなクライアントにも即対応できるように準備しておきます。
僕は地元のハンコ屋さんで三文判と実印サイズの2種類を作りました。三文判は苗字だけで実印サイズは、「(事業者名)代表者印」としています。
使用頻度は高くて、請求書や領収書には三文判、契約書には実印サイズを使っています。
そのお値段、3万円ちょっと・・・。
ハンコは材質やサイズによって価格は様々ですが、職人が手彫りしているのでこの金額は妥当かと思っています。
少しでも価格を抑えてハンコが欲しい!という方は、ハンコプレミアムがオススメ。
フリーランスは良い事ばかりじゃない
さて、ここからフリーランスの僕がさらに本音を書いていきます。
フリーランスは、キラキラしていて魅力的な職業に思われることが多いですが、実はそうでもありません。
そこで、田舎で活動しているフリーランスの僕がこれまで経験した内容をご紹介していきます。
仕事とプライベートを分けるのが大変
開業当初は、サラリーマンからフリーランスになった頃で仕事とプライベートを分けるのが大変でした。
フリーランスは自宅で業務できることが多いので、時間を有効に使うことができるとされていますが、逆にいつでも仕事ができてしまう環境なため、仕事とプライベートの境界が無くなりました。
プライベートで楽しんでいるときに仕事の連絡があった時には、内容によって即対応しなければいけない事も発生します。
せっかちなディレクターからの依頼があった時期は、日曜でいちご狩りしているときに連絡が入り、すぐに対応してもらわないと困る、と無茶ぶりされるケースもありました。
今は、そういう人とは距離を置くようにしたり、日中はクライアントなどの対応をして、夜はブログ記事を書くなど分けるようにしています。
また僕の場合は、妻と2歳の子どもがおり、自宅にみんないることがあります。
そんな仕事に集中しているときでも、娘が部屋に入ってきて「あーそーぼ」と誘われて集中が途切れてしまうことや、妻が部屋に入ってきて仕事以外の話をすることもよくあります。
これは自宅あるあるなので、仕方ない事なのかもしれませんが、会社勤務と同じように仕事をすすめるためには環境作りは大切です。
ニートだと思われる
田舎のフリーランスあるあるかもしれませんが、知り合いや近所からニートだと思われることです。
Web系フリーランスは、自宅での作業がほとんどなので朝から晩まで部屋にいて作業していると、周囲から働いていないと思われて心配されることがあります。
さらには、就職の紹介をしてくる人もいるほどで、正直ウザい時もありました。(笑)
忙しい時には一歩も外に出ない日もあったので、最近ではマラソンして気分転換しつつ周囲にもアピールしています。
精神疾患になりやすい
僕は、スノーボードなどアウトドアが好きだったり、妻と子どもがいるので気分転換になっているので良い方なのですが、これまで知っているフリーランスのほとんどが精神疾患で悩んでいます。約7割ちょっといるんじゃないかというくらい。
3年ほど前になりますが、僕に発注してくれた都内のディレクターが精神疾患となってしまって田舎に戻ってしまったことがありました。落ち着いた時に聞いたら、同じ案件で動いていたワンマン体質でWebコンサルタントの無茶ぶりで精神的なストレスが原因だったようです。
これまで僕が知っているWebデザイナーも精神安定剤を服用していて突然怒りだしたり、精神的に不安定な人を多くみてきました。
そんな方々の共通点は、毎日忙しくてモグラのように昼夜関係なく作業している人たち・・。
精神が不安定になってしまうと仕事を進めることが困難になってきて、フリーランスにとっては致命的で生活していくこともできません。精神疾患になってしまうと、再び立ち直ることも難しい場合もあるでしょう。
そんな経験から、僕は定期的な運動や気分転換になることを探して挑戦しています。そして、永く続けることができるように、頑張りすぎない事も必要だと感じています。
おしゃれなカフェで作業できる年数回
フリーランスは、おしゃれなカフェでノートパソコン開いて作業するイメージがありますが、そんなことはありません。
僕の場合は、カフェでの作業は年1回程度です。これは業種によるかもしれませんね。
多くのクライアントからの問い合わせに対応するためには、自宅での作業が基本となっていて、急に紙媒体資料の確認が必要になった場合や大型ディスプレイで確認しなければいけない場合などに備えて、ノートパソコンで作業することはできません。
それに自宅作業が慣れ過ぎていて、落ち着かないのも理由の一つにあります。
フリーランスになる人は良いイメージを持ちすぎないようにしてくださいね(笑)
まとめ
ここまでフリーランス歴8年目の僕がご紹介しましたが、フリーランスは良い事ばかりではなくデメリットもあります。
- 自由な働き方ができなく、プライベートと分けるのが大変
- 人付き合いでストレスを感じることがある
- 激しいストレスで精神疾患になることもある
- おしゃれなカフェで働くことは年1回程度
僕はこれまで様々な仕事をしてきて、どんな職業や業種でもデメリットはあると思っていますが、フリーランスの場合は精神疾患などの病気にならないように気を付ける必要があると感じます。
- 悩みがあっても打ち明けることができない
- 売上が安定しない
- 急な案件終了で来月からの生活が心配
フリーランスをしていく上でこのような悩みは必ずでてくるでしょう。そんな時、安心して話せる仲間を作ったりするだけでも心の支えになるので、永く続けることができると感じています。
これから、フリーランスになろうとしている人は技術力だけでなく、周りのサポート体制も身に付けて取り組んでみてはいかがでしょうか。